昨年5月下旬に、ふるさと回帰支援センターを訪れた後、「移住」についてのシリーズを15回に亘って書いてきました。最近増えているといわれる若者世代の地方への移住についてその背景を調べたいと思ったのは、新宮にも多くの移住者が来てくれるといいなと単純に思ったからです。

移住者が増えてまちが活性化されれば、2040年には17,000人ほどになってしまうと推測されている人口減問題にも歯止めをかけることになるでしょう。そのためには、「み熊野ねっと」の大竹哲夫さんが言うように、まず新宮市民が自分のまちに誇りをもつことが重要です。そして、誇りが持てるまちづくりをしなければなりません。

1月7日に、公開シンポジウム「中世熊野の港湾遺跡 新宮津を考える」が開催されました。新宮が過去大港湾宗教都市であったことを示すこの遺跡がきわめて稀で重要なものであることを市民の何人が知っているでしょうか。市民が誇りを持てる事柄がここにもひとつあります。

そして、一方では、次々と発見された丹鶴小学校跡地の歴史遺構を積極的に生かして活用しようとせず、新しい建物の建設を急ごうとする行政の動きがあります。ハコもの優先の行政によってまさに埋没されようとしている新宮の歴史遺構群をどうすればこれを守り、どうすれば生かしていけるのかを市民が真剣に考えなければならないと思います。

新しくつくる建物はまだどのようにでも変更が可能です。しかし1000年以上も前の遺跡は、これから造れるものではないことくらい誰でも理解できるはずです。行政は、この遺跡を埋め戻すというようなことはせず、何としても保護して生かすことを率先して考えて頂きたいと思うのは私だけでしょうか?

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