睡眠障害・不眠の種類
まず、不眠の種類からみていきましょう。睡眠障害とは、睡眠についてトラブルのある状態です。多くみられるのが不眠ですが、ひとくちに不眠といっても、寝つきが悪い、長く寝られないなどいろいろなタイプがあります。そして、同じ不眠でも、大きな苦痛に感じる人、慣れてしまっている人など性格によっても状況が違います。

また、起きていたいときに眠くなる、居眠りをしてしまい仕事に影響するなどという過眠もあります。その原因も病気が原因である場合やストレスからの心理的な逃避の場合もあります。所謂「引きこもり」につながるケースです。これら睡眠障害をタイプ別に整理するとだいたい次のような分類になります。

不眠のタイプ別種類と特徴
  不眠のタイプ 特徴
熟眠感の欠如
眠った気がしない、眠っていないと感じる
睡眠時間から考えるとよく眠っているにもかかわらず、本人は「眠っていない」「眠った気がしない」と感じる症状。睡眠には浅い眠りと深い眠りがあるが、浅い眠りの状態でずっと眠っているときに出る症状だと思われる。
入眠困難
寝つきが悪い
不眠症のなかで最も多いタイプ。ベッドに入って寝ようと思っても眠ることができない。不安や気がかりなことが頭の中に浮かんでくることもある、眠ろうと体を安静な状態にすると、思考しやすい状況になり最も気になることが思い出されてしまう。
中途覚醒
夜中に目が覚める
夜中に目が覚めて眠れなくなってしまう症状。トイレに行きたくなったり、物音などで目が覚めたりすることは誰でも経験があると思うが、中途覚醒タイプの不眠のひとつは再び眠ることができなくなってしまう。うつ病の一症状として現れやすい症状。
早期覚醒
朝早く目が覚める
高齢者によくみられるタイプの不眠で、早朝に目が覚めて眠れなくなる症状。高齢になると睡眠時間は短くなる傾向があるので、早朝覚醒しやすい。中途覚醒と再入眠困難を同時に起こすと早朝覚醒に近い状態になる。こちらも、うつ病の一症状として現れやすい。
特殊なタイプの睡眠障害と特徴
  睡眠障害のタイプ 特徴
睡眠時無呼吸症候群
睡眠中に呼吸が止まってしまう
眠っている時に呼吸が数十秒間完全に止まってしまう症状。このような無呼吸の状態がひと晩に30回以上みられる場合もある。家族の指摘で発覚することが多いため、ひとりで寝ている人は気づきにくく、日中の居眠りなどで困って受診して初めてわかることもある。肥満者に多く、いびきや歯ぎしりを伴うことが多くある。また無呼吸状態から戻るときに大きな呼吸音をたてることがある。
金縛り
目覚めているが、体を動かせない
金縛りは脳が覚醒しているのに体は眠っているという状態。逆に、脳が眠っているのに体が起きて動いている状態を夢遊病という。いずれも体と脳の覚醒レベルが一致していないときに生じるt状態。金縛りになると、体を思うように動かすことができず、一過性のパニック状態になる人もいる。
ナルコレプシー
急に眠気に襲われる、脱力する
ナルコレプシーとは、日中、急に強い眠気に襲われる病気。眠気は10分から20分くらいの短い時間だが、眠気の程度は強く、起きていられないほどになる。そのような眠気が一日に何回も繰り返し起こることもある。そして、その眠気の後に爽快感を感じることがある。情動脱力発作と呼ばれる発作が生じることがある。これは、笑ったり嬉しかったりなどの情動を表現する際に、全身の緊張がなくなるという発作で突然しゃがみ込んだり、ろれつが回らなくなったりする。
特発性過眠症
長く眠気が続く
特発性過眠症では、日中に眠気をもよおす点はナルコレプシーと同じだが、比較すると異なる点がある。かなり長い時間(10時間以上の例も)に及ぶ眠気がみられるが、その眠気はある時期に突如として発症する。中途覚醒などの不眠も同時に現れることもある。一日の中で眠気が続く時間は長いのだが、強さはナルコレプシーほど強くなく、耐え難いほどではない。情動脱力発作を伴わないところもナルコレプシーとは違う。
周期性傾眠症 数か月ごとなどの周期的に傾眠傾向に陥る周期性傾眠症という睡眠障害もある。「傾眠」というのは、外部から呼びかけなどの刺激があれば目を覚ますものの、放っておくと眠ってしまうような状態のことをいう。日常生活への影響は大きくないので、治療しない済ますケースも多い。

上記のような、特殊な不眠の場合は、睡眠障害に対する治療のほかに、原因となっている体の疾患の治療や精神疾患への対応が必要になる。
(出典:あなたに合う睡眠薬と精神安定剤
~つづく~

0