土曜日、3人で一杯やろうよとお誘いを受け、Aさんのお宅にお邪魔することになった。そこで、いつか機会があれば飲もうと思っていたアルゼンチンワイン(LO TENGO赤)を一本持って出かけた。普段はチリワインを主に飲んでいるのだが、デイリーワインとしてこれもなかなか気に入っているものだ。

指定された夕方4時にそのお宅にお邪魔すると、もう一人のMさんがすでに来られていた。その人は、北欧を代表するスピリッツ、Aquavitアクアヴィット)をギンギンに冷やして持ってきていた。名前だけは聞いたことがあったが一度も口にしたことがない。たしか40度くらいあるウォッカのような強い酒のはずだ。

後で調べてみたら、次のように書いてあった。

Aquavit(アクアヴィット)は、ラテン語で「生命の水」という意味の「Aqua-Vitae」から名付けられた蒸留酒(=スピリッツ)。じゃがいもを主原料として蒸留されたスピリッツに、様々なスパイス(香草)で味付けがなされている。そのフレーバーリング(着香)の方法は様々で、各銘柄の個性があわられている。
オススメの飲み方
冷凍庫でキンキンに冷やし(アルコール度が高い為氷結しない)、ビールをチェイサーに飲むのがオススメです。アクアヴィットはスカンジナビア諸島で一般的なアルコール度数の高い蒸留酒。スウェーデン、デンマーク、ドイツでは主にトウモロコシ、ノルウェーではジャガイモを主原料としている。ノルウェーでは基本的にアルコール度数40度以上、最低6ヶ月以上の期間をかけて樽熟成がされている。スウェーデンなどではタンク熟成による無色透明のアクアヴィット、ノルウェーでは樽熟成による琥珀色が一般的。他国では一部で樽熟成ではない琥珀色もあるが、これはカラメル色素などを使用している。ノルウェーのごく一部では、使用済みの非常に古い樽を使用していることから、色が薄いものもある(例:「シメルス・タッフェル)。

とまあ、こんな具合だ。

食前酒だという訳で、まず一杯勧められる。口に含むと、カッと熱くなり強い刺激が舌を射す。まさにウォッカのようでもあるが、少しだけ甘みがありハーブのような、また薬のような感じもする。名前を忘れたが、ポーランドで飲んだ酒にも似ているかもしれない。この一杯をきっかけにして会が始まった。

奥様の心のこもった手料理が次々と供される。どれも酒の肴にふさわしい工夫がなされていて美味しい。その昔仕事でフランスに駐在されていたというこのご夫妻は、お客を招いて酒席を供することに慣れていらっしゃる。すべての動きに無駄がない。招く側はこうあるべきというお手本のような感じがする。

話は、酒の話から始まってさまざまな話題がそれに続いたと思うが、正直あまり覚えていない。差し入れのアクアヴィットと赤ワイン、それに供された白ワイン、まずこの3本はほとんど空けたのではないかと思う。しかも招待主であるご主人はそれほど飲んではいない。私は毎日飲んではいるが、いくら好きなワインでも一人で一晩に丸々一本空けることはまずない。この日は、どう計算しても一本は空けている。

前回の検査から、γGTPを抑えるように主治医から言われていたのだがお構いなしで飲んでしまった。それだけ楽しい酒席だった。あまりに楽しいお喋りに、ついつい時間を忘れていたら、ピンポンとインターホンがなった。誰だこんな遅くにと思ったら、わが娘だった。多分11時半過ぎだったか、あまりに遅いので心配して呼びに来たのだった。

4時から始まったので、この時点で7時間半経過している。間もなく日付が変わりそうな時間になっていたのだ。これはひどい!他人のお宅にお邪魔して楽しいからと言って睡眠時間を奪うようなことをしていたのだ。「もうすぐ帰るから」と言って娘を返したのはよかったが、それからまた、暫く居座ってしまった。結局1時半過ぎに解散となった。

現役を引退して以降、同窓会など時々酒席に出ることはあるが、これほど飲んだことはない。お店であれば追い出されるのでその心配はないのだが、ご自宅にお邪魔してすっかり羽目を外してこんなことになってしまった。まもなく古希を迎えようとする人間のすることではない。反省しきりである。

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