1999年に、ツアーに頼らず自ら企画するイギリス自由旅行を敢行した「コッツウォルズ紀行」を掲載しましたが、実はこの旅行についてのいくつかのエピソードや感想があります。随分と昔の話で恐縮ですが、書きためたものをいくつか紹介しています。
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どこでもビートルズ!?
7月3日(土)午前中、ロンドンのショッピング街、ボンドストリート(Bond St.)、リージェントストリート(Regent St.)、オックスフォードストリート(Oxford St.)と廻った後、セルフリッジでランチ用に寿司パックと飲み物を買いハイドパーク(Hyde Park)のベンチで食べることにした。ロンドンではどこの公園でものんびり日向ぼっこをしている人が大勢いるので、一度その気分を味わってみたかったのである。

オックスフォードストリート側からベイズウオーターロード(Bayswater Rd.)に入り、オデオンからマーブルアーチ(Marble Arch)に続く地下道に下りたとき一人のストリートミュージッシャンに出会った。まさにロンドンらしくビートルズの曲ばかりつぎつぎと歌っているのだが、これがプロ顔負けの上手さなのである。

新宿あたりでもよく見かける光景であるが、歌っている歌が最近のよく分からない歌なら素通りしてしまうのだが、ビートルズならメロデイはもちろん歌詞も少しは覚えている。つられて自然と口ずさむと足取りも軽くなるのである。

そして翌4日(日)朝。この日は日曜日ということでたいていのお店は閉まっているので、市内観光に当てている。例によって、ツアーには参加せず自分で普通の市内バスに乗ることにする。

トラベルカードを前もって購入しているので何回乗り降りしてもOKだ。まず、地下鉄でオクスフォードサーカスまで行、そこから名物の2階建てのバスに乗りタワーブリッジ、ロンドン塔、ウエストミンスター寺院、ビッグベン、バッキンガム宮殿と廻る。

宮殿正面のザ・モール(The Mall)をトラファルガー広場に向かって戻り、アドミラルテイー・アーチ(Admiralty Arch)をくぐって地下鉄のチャリング・クロス駅につづく地下道に入った。すると、はたまたストリートミュージッシャンに出会う。

昨日の彼とは別の若者だが、歌う歌はやはりビートルズばかりだ。その歌声は地下道の壁に反響してこれがまたまた上手い。よりにもよって2日続けてビートルズの幻に出会うとは。我々団塊の世代にとって青春そのものだったビートルズは格別の感がある。そしてストリートミュージシャンでさえも本場の趣だった。

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